よくいるおばあさん

自分をベッドに縛り付けてきた最後の障壁である点滴がはずれ、やっと自由に車椅子で移動できるようになった。車椅子で疾走するのも楽しいし。トイレいくにもなにするにもいちいち看護婦呼ばなくていいからめんどくさくなくてうれちい。

で、車椅子で疾走中、すれ違ったおばあさんが左足をしげしげとみつめて
「あらまあ、かわいそうに。」とお声をかけてくださった。

でも、正直そういうこといわれるとむかつくんだよね。かわいそうにって。

悪意がないのはわかっているが、かわいそうというのは、人を見下されてやいないかい。
現在では、障害というのは個性だといわれている。そういう意味においては、両足ある人間がない人間にむかってかわいそうっていうのと、美人がブスに向かって「あらまあ、かわいそうに」っていうのはたいしてかわらんのじゃないかと思う。
しかも僕は自分の意志で足を切断することをえらび今非常に気分がよい。

まあ、こんなことかくとひねくれすぎだ、って思う人もいるかもね。
ちなみに僕は、大変な治療してるなあと思った人には「いろいろめんどくさてたまらんですね」っていうようにしてます。